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高野山

高野山

このプロジェクトについて

胎蔵界大日如来像保護に
ご支援を

高野山には、総本山である金剛峯寺のもと、117の寺院があります。遍照尊院はなかでも準別格本山という位置づけです。奥之院と並ぶ、高野山の二大聖地である壇上伽藍の正面にあり、1000年以上の歴史を誇る由緒正しいお寺です。

真言密教の考え方には、この世の真理をあらわすものとして、金剛界(こんごうかい)と胎蔵界(たいぞうかい)という2つの世界観があります。遍照尊院の本堂にはご本尊として、金剛界大日如来と胎蔵界大日如来の二体が鎮座しています。遍照尊院の胎蔵界大日如来は、弘法大師空海みずからの手彫りと伝わっています。
さらに、江戸時代より、遍照尊院は東北の弘前藩の大名、津軽一族の菩提寺として知られています。遠く離れた津軽地方と高野山ですが、やり取りされた書状などが数多く残されており、当時の往来を偲ぶ貴重な資料となっています。

真言宗および高野山にとって重要な胎蔵界大日如来。しかし長年の経年劣化は避けることができません。高野山の厳しい自然の中で、現在の状態を維持し、末永く保存したいと考えております。急激な温度や湿度の変化から守られる、理想的な環境を整備いたします。

木を彫ってつくられた仏像にとって、急激な温度や湿度の変化は、劣化損傷の原因となります。デリケートな仏像にとって、適切かつ一定の温湿度を保つことが重要です。たとえば美術館のような環境を想定していただくと、わかりやすいかもしれません。
クラウドファンディングが成功したあかつきには、金剛界大日如来と胎蔵界大日如来を、より多くの方々にご覧いただくために、遍照尊院に併設された宿泊施設(宿坊)のリニューアルに着手することを構想しております。これによって、高野山全体の魅力が向上することを期待しています。

クラウドファンディングで広くご支援を募ることは、遍照尊院としても大きな挑戦です。平安時代から受け継がれてきた歴史を守り、後世に伝えるために必要なプロジェクトだと考えています。どうかあたたかいご支援のほど、よろしくお願いいたします。

高野山遍照尊院
第50代目住職 目黒寿典

遍照尊院について

真言密教の祖である空海は、唐から帰国後に、修行の地として高野山を選びました。遍照尊院が建立されたのは、高野山の中でも「遍照ヶ丘」とよばれる開けた台地でした。「遍照」というのは、あまねく照らす、という意味で、真言宗において、仏の光明が、分け隔てなくこの世のすべてを照らすという思想をあらわしたものです。そのため、弘法大師空海の別名として遍照という呼び名が使われることもあります。

遍照尊院の本堂では毎日早朝に朝勤行を行っております。遠方の皆様にもオンラインで参拝いただけるようにライブ配信を行い、見逃した皆様でも勤行の様子を見返すことができる様にアーカイブを残すように努めております。また、遍照尊院のはなれには宿坊があり、国内・海外を問わず、多くの観光客にお越しいただいております。ただし、現在は一部を除いて休館中です。ご本尊である胎蔵界大日如来の保全対策が完了したあとには、宿坊の全面リニューアルも検討しています。

遍照尊院では宿泊客向けの修行体験もご用意しています。人気なものとして「阿字観瞑想」や「壇上伽藍ナイトツアー」などです。阿字観とは、真言密教に伝わる瞑想法の一つです。本堂の静寂の中、目を閉じ、呼吸を意識することで「宇宙と自分がひとつである」ことを実感していただきます。また壇上伽藍ナイトツアーでは、僧侶と共に美しくライトアップされた壇上伽藍の諸堂を、高野山の歴史やお大師さまの教えなど、わかりやすく解説しながら巡る大変貴重な時間を過ごしていただきます。

未来につなぐために

遍照尊院には、ご本尊として二体の大日如来が安置されています。胎蔵界大日如来はともに木像仏で、往時をしのばせる優美な姿を保っています。しかしながら、細かく見るとやはり経年による劣化や損傷は隠せません。とくに表面の彩色層や漆箔層の剥離している部分が、いくつか見られます。

高野山は昼夜の寒暖差が大きく、木像はつねに膨張と収縮を繰り返します。加えて空気中の水分量(湿度)の変化も木像に大きな影響を与えます。そのため、表面の彩色層や漆箔層と木との間にすき間が発生し、ひび割れや剥げ落ちの原因となります。できる限り均一な温湿度を維持することが、木像仏の現状を維持保存するために重要なポイントなのです。
また、温湿度を適切に管理することで、カビや虫食い穴なども防ぐことも可能です。

クラウドファンディングに挑戦する理由

今回のクラウドファンディングでは、文化財保護の専門家の協力のもと、胎蔵界大日如来の保全に取り組みます。木像の文化財にとっての大敵は、気温や湿度の急激な変化です。そこで、最適な温湿度の調査研究や、定期的な清掃と保護作業を実施します。また、胎蔵界大日如来のデジタルアーカイブ作成を行います。展示品の写真や詳細な情報をデジタル化し、将来の参照や保全活動に利用します。さらに来場者の方々が、より深くご鑑賞いただけるように、展示キャプションの充実などを計ります。

クラウドファンディング概要

  • ■目標金額:1000万円
  • ■資金使途:胎蔵界大日如来像の保護調査研究費用、クラウドファンディングの諸経費

※本プロジェクトはAll In方式です。プロジェクト終了時点で集まった金額が起案者に支払われます。

住職からご挨拶

高野山遍照尊院 第50代目住職 目黒寿典

遍照尊院は、高野山を代表する建物である壇上伽藍の、すぐ近くにあります。
広大な森林に囲まれた静かな場所に、本堂および宿坊があり、維持管理に努めてまいりました。ありがたいことに、これまで多くの信徒や宿泊客のみなさまに支えられ、寺院の補修やメンテナンスを続けてきました。ただ、やらなければいけない補修が多くあり、予算がそれに追い付いていない状況です。そこでこのたび、クラウドファンディングを通じて、全国のみなさまにご寄付のお願いを申し上げる次第です。わたくしどもは真言宗の僧侶として、ご本尊である二体の大日如来は、後世に受け継がれるべき重要な仏像であると考えております。ご寄付は私たち僧侶にとって大きな励みとなります。

また、高野山あっての遍照尊院です。このクラウドファンディングを契機として、高野山全体を盛り上げるアクションに繋げ、多くの方々に高野山の魅力を再発見いただきたいと考えています。

どうかみなさまの温かいご支援をお願いいたします。

高野山遍照尊院
第50代目住職 目黒寿典

シーラ代表取締役CEOからご挨拶

株式会社シーラ代表取締役CEO 湯藤 善行

高野山は日本における観光産業の象徴です。私はその豊かな歴史、文化、美術品や素晴らしい寺院などに魅了されています。
1000年以上の歴史を持つ遍照尊院とのご縁から、より深く高野山について知る事ができて感謝しています。
高野山には私を夢中にさせてくれる数々の文化財がありますが、中でも大日如来像は格別です。有機的で芸術的な美しさが素晴らしく、観ているだけで、深い優しさに包まれ、何とも言えない穏やかな気持になれます。
そんな大日如来像も、時間の経過とともに劣化が進み、いよいよ本格的な補修と保全を必要とする時期に差し掛かったと伺いました。

私たちに何かできることはないか、少しでも力になりたい。そう考えた私達は、寄付型のクラウドファンディングという新たな挑戦に取り組むことにしました。

更に、大日如来像の補修保全工事だけでなく、その後は遍照尊院の宿坊大規模リニューアルにも着手したいと考えています。

遍照尊院の宿泊客は元々インバウンド比率が高く、またホスピタリティも非常に素晴らしいです。
しかし宿坊は大日如来像同様、とても古く、真の満足をお客様に感じて頂くことは難しいと言えるほどです。
大日如来像の補修と保全を完成させ、遍照尊院の宿坊を大々的にリニューアルさせる。
これにより、高野山全体のポテンシャルもより一層開花すると確信しています。
そして、このプロジェクトが、日本の文化や伝統を世界に発信する一翼を担うことにもなってくれると信じています。
皆さまの温かいご支援を心よりお願い申し上げます。
大きな挑戦ですが、私たちは情熱と決意を持って取り組んでいきます。地域の皆さんと協力し、遍照尊院をそして高野山を世界的な観光地として発展させていくことが私たちの目標です。

株式会社シーラ代表取締役CEO
湯藤 善行

意義に賛同し寄付する